「私たちからの提言(アドボカシー活動)」カテゴリーアーカイブ

私たちは「国連の持続的な発展計画(SDGs2030)」を自分事として行動します!

令和元年も残り少なくなってきました。皆さまはクリスマス、お正月休暇をいかがお過ごしでしょうか。私たちプラチナ・ギルドの会では今年一年「国連の持続的な発展計画(SDGs2030)」について、例会で各種の講師をお招きし、学び、そして「自分事として行動・実行する」ことの重要性を実感じてきました。そこで主題の提言を発表いたします。

国連加盟国の一員として日本政府や自治体、民間セクターの経団連や個別企業もこのSDGsの17の目標にチャレンジし、コミットすることを表明しています。
しかしながら、諸団体が個別目標を掲げチャレンジしても、顧客である消費者(その主体である個人)がその活動を支持し行動しない限り、活動は結局掛け声に終わります。

私たち、プラチナ・ギルドの会では、シニア世代の責任として、国連の持続的開発目標(SDGs)を学び、会員それぞれが「自分事」として行動します。
地球環境問題はもとより、貧困の連鎖、教育や男女格差、基本的人権の保護、働き方改革、等一人一人がより良き社会の実現に努力します。
私たちシニア世代は「次の時代に負債ではなく、資産を残す」ことが大切であり、我々に課せられた社会的責任であると考えているからです。そのためには個人がSDGsの目標を正しく理解し、行動することが大切です。

この度、認定NPO プラチナ・ギルドの会として、「内閣府の地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」にも会員として正式に加盟しました。これまでも地方創生プロジェクトには積極的に取り組んできましたが、今後更なる情報収集とともに、例えば「企業版ふるさと納税の仕組み」などにも積極的に参画することを検討してまいります。

さて、地球の温暖化は年々進み、大型台風や集中豪雨の異常気象は日本のみならず世界中で猛威を振るっています。温室効果ガスの増加が地球温暖化の大きな理由であると考えられています。先般スペインで開催された「第25回国連気候変動枠組み条約締結国際会議(COP25)」では2020年に始まる「パリ協定」の本格運用が始まるのを前に各国が温暖化ガスの排出量削減目標の引き上げで合意できるかどうかが問われました。残念ながら具体的議論に乏しく、成果は見られませんでした。米・中や日本などの主要排出国が前向きでなく、トランプ政権は先に「パリ協定」からの離脱を通告しています。

政治の責任は国益や国民を守り、国民をリードすることにありますが、地球環境保護のようなより大きな社会的課題を解決するためには、広い視野と責任感が必要です。スエーデンの環境保護活動家のグレタ・トゥーンベリさん(16歳)の発言を待つまでもなく、私たちは日本人として、小泉新環境大臣の環境保護に関する基本戦略を聞きたいのです。

我が国は環境問題への対応に技術革新を活用して社会課題解決に成功してきた素晴らしい歴史があります。単に我が国が独自に「パリ協定」の温室効果ガス削減の積みましをするのみならず、途上国で出る温室効果ガス削減のために技術的支援を積極的に行い、排出量取引ルールのもと、地球環境の改善のために世界におけるリーダーシップを発揮してほしいと考えます。

レジ袋、プラスティック・ストロー、プラスティック容器等の大量使用と廃棄は海洋汚染を広め、クジラや魚類の生態系に異変をきたしています。にもかかわらず、日本では問題意識はあっても、これら社会課題解決のために行動する(アクション)という観点からは欧米に対して大きく対応が遅れています。プラスティック製品の制限、代替エネルギへの移行、ESG投資(環境・社会・ガバナンスに配慮した企業向け投資信託)等、どの消費者行動もまだまだ不十分で、中途半端なものと言わざるを得ません。

今こそ、シニア世代は次の世代の為に、よりよい日本の明日のために、そして何よりも未来の地球のために行動すべき時ではないでしょうか。

私の主張;人生100年時代の国家戦略

 超高齢化と少子化が進む我が国で、今まさに新しい国家戦略が求められています。その国家戦略は人種や宗教を超え、自由で平等な「開かれた日本」を基軸とする社会を目指すことが重要です。これまではわが国は島国として、あまりにも閉鎖的で単一民族・純潔主義であることを求めてきました。

 持続可能な医療や介護保険、年金制度の抜本的改革に取り組み、財政の健全化を図ると同時に、女性や高齢者が希望に応じて何歳になっても働け、同一労働・同一賃金の原則を守り、働きながら社会貢献できる社会を実現することが大切です。同時に、AIやIOTの進化に伴い変わりゆく社会のニーズを充足するキャリア研修や職業訓練の場を提供することや、高い労働市場の流動性を確保することが大切です。

 雇用延長法の実施で事実上の定年延長(60歳から65歳へ)が進んだことから65歳まで働くシニアの割合は10ポイントも増加してきています。政府更に選択的に70歳まで働ける環境を整備しつつあります。しかしながら、定年制度を廃止し、健康で働く意欲のある人には年齢にかかわらず、労働市場を開放する、より自由な働き方改革が望まれます。

 また、50歳を超えれば、ワークライフ・バランスを求め、働きながら社会貢献や地域社会へのデビューを実現できる働き方への環境整備や、個人個人の自律と人生100年時代のしなやかな人生設計が求められています。サバティカルを利用しての「自己投資」で自らの未来を切り開く努力も必要になります。残念ながらこれまでの終身雇用制度の中で、わが国の大企業は優秀な学卒を自社に留め、多くのサラリーマンは自律することが少なく、結果的に社内のシニア層の潜在能力は活用されず、社会的ロスとなっています。

 一方、日本に活躍の場を求める多くの優秀な海外の若者に積極的に学びや労働の場を開放し、そのための環境整備を急ぐべきです。今、先進国間では優秀な留学生や、技能労働者、ハイテク頭脳技術者の獲得競争は熾烈になっています。ここでも日本の高等教育の場では英語での授業は少なく、海外からの留学生の質はそれが故に劣っていると言わざるを得ません。また、外国人留学生の日本企業での就職を見ると定着率は低く、十分にその能力を活用できていません。

 政府は労働力不足対策として外国人技能労働者を積極的に受け入れる政策を取り始めました。しかしながら、入管規則があまりにも非人道的であり、また、外国人労働者と日本人との間に賃金格差が出るようだと海外から批判され、優秀な人材獲得競争に負けることにもなります。労働力不足を一時的に凌ぐための場当たり的対策は日本市場の閉鎖性に批判が集まるだけです。

 日本の大学や企業社会は教師や企業経営者に世界の頭脳を積極的に招聘し、英語で学び、働くための開かれた環境も整備することが大切です。勿論、来日外国人は日本語や日本の歴史や文化を学ぶことは必須です。AIやIOTの最先端分野での人材獲得競争は熾烈で、言葉の壁を越えてでも戦略的に勝ち抜く対策も必要です。明治期以降の日本の飛躍的発展は日本人の勤勉さと教育水準の高さから生まれました。今こそ、これからの更なる発展のため、開かれた日本の実現に努める時です。

 さて、今回は私の主張の中で「働きながら、社会貢献する」生き方について2019年9月10日(火)公益財団法人さわやか福祉財団が主催する「いきがい・助け合いサミットin大阪」(会場;大阪府国際会議場)でのシンポジュームにおいて発言予定の概要を取りまとめましたのでご案内方々添付します。

9月10日(火)パネルディスカッション 発言要旨

認定NPO法人プラチナ・ギルドの会の理事長の奥山です。「シニアが動く。日本が変わる。」を標語に、ビジネス・パーソンとその卒業生が中心となり、現役時代に培った経験とスキルを活かし、各種の社会貢献活動を実施しています。主な活動は、毎月の例会、社会で活躍されているシニアの顕彰(アワード)、企業内シニアの気づきセミナー(アカデミー)、「50歳にもなれば社会貢献を!」の啓蒙(アドボカシー)活動等が中心です。また、会員の中には多くのNPOの理事長さんもおられますので、そのNPOとコラボし、彼らの支援活動も行っています。また、私自身は認定NPO法人サービスグラントの特別顧問などを務め、日本の未来を担う若手社会起業家の支援・育成活動にも携わっています。

超高齢化が進む我が国の社会課題に挑戦し解決していくためには、自治体やNPOは勿論ですが、個人や企業の意識変革を促し、積極的に社会課題にチャレンジする必要があります。特に、これからは会社人生の中で培った知恵を生かし、働きながら社会貢献・ボランティア活動を両立させ、社会デビューをするような生き方が大切です。そして第一線を退いたシニア世代は社会への恩返し活動を前向きに取り組むことが、自らの生きがいや居場所をつくり、自己実現の場ともなるのです。

五木寛之さんの近著「白秋期」-地図の無い明日への旅立ちーによれば、人生100年時代には、25年ずつの区切りを付ければ、青春、朱夏、白秋、玄冬の四つの時期となります。白秋期は50歳から75歳で人生の収穫期であり、この時期をどのように生きるかを上手に設計することで人生の黄金時代を刈り取ることが可能になります。勿論、個人差を考慮すれば、白秋期は50歳から80歳を超える人もいるわけです。人生は有限ですから、いずれ最後の時を迎えます。可能な限り「支援される側より、支援する側」でありたいものです。

さて、プラチナ・ギルド アワードは現役時代の経験やスキルを活用し社会貢献するシニアを毎年5-6名顕彰し、同時代や続く世代のロールモデルとなっていただくことが目的ですが、来年は第7回目になります。受賞者の活動を知り、交流を深めることで、私たちにとっても貴重な学びの機会にもなっています。多くの応募者や受賞者の皆さまに活動を始められた動機についてお聞きすると、現役時代から問題意識をお持ちになっていた方々が多いことに驚かされました。そのような意味で、なかなかハードルは高いのですが、40-60代の現役企業人に「気づきセミナー」を開催することは意義があります。また、個人や企業関係者への啓蒙活動も大切です。課題が大きいだけにやりがいもあり、ファイトが湧いてきます。

認定NPO法人プラチナ・ギルドの会 理事長 奥山俊一

さわやか福祉財団・月刊冊子「さあ言おう」へ投稿


 公益財団法人さわやか福祉財団の会長である堀田力さんは新しいふれあい社会づくりのために、地域包括ケアの仕組みを推進すべく活躍されておられます。また、同氏は「プラチナ・ギルド アワード」の外部審査委員のお一人でもあります。この財団の月刊冊子「さあ言おう」は共生社会の生き方を共に考える情報誌として毎月発行されています。毎月外部の方からの一言を巻末に掲載していますが、12月号に寄稿の依頼がありましたので「仕事とNPO活動を両立させる働き方」を提言させていただきました。

 更に同財団が主催する「いきがい・助け合いサミットin大阪―共生社会をつくる地域包括ケアー2019/9/9-10@「グランキューブ大阪」大阪府立国際会議場でのシンポジュームにもパネラーとしてお招きいただいています。