「私たちからの提言(アドボカシー活動)」カテゴリーアーカイブ

年末のご挨拶

今年も残すところあとわずかとなりました。
新担当による第三回アワードの最終選考過程が順調に現在進捗中です。
また、担当者のご努力で新しい事業としてアカデミー事業の骨組みを築く年になりました。

本年度のアカデミー事業もいよいよ連続セミナーは終盤に入り、12月の例会では一部のアカデミー参加者にも例会を見学頂き、早速新規に会員登録が増加しそうな気配です。
来年2/18日に日経ホールで予定されている東京ホームタウンプロジェクトの総括イベントの詳細が同HPで告示されました。ボードマッチやアワードの表彰式まで記載されています。
東京ホームタウンプロジェクトの総括イベントの参加申し込み をしてください。当日会場でお会いできますこと楽しみにしています。

来期以降の事業としては「シニア・プロボノ」事業のビジネス・モデルを検討中です。是非皆様方の協力・支援をお願い致します。
また、個人のレベルでは皆様方のご意見を聴きながら、シニアの「ゆる起業」のあり方も検討してみたいとも思っています。

来年はプラチナ・ギルドの会のチャレンジと飛躍の時だと考えています。
暖冬の年末ではありますが、くれぐれもお体ご自愛頂き、よき新年をお迎えください。そして一月の例会で皆様にお目にかかれるのを楽しみにしています。

理事長
奥山俊一

新年度の業務計画について

ープラチナ・ギルドの会は東京都の「地域包括ケア」のインフラ作りに協力しますー

お蔭さまで7月1日よりプラチナ・ギルドの会はNPO法人として第三期目に入りました。任意団体として設立以来4年弱で紆余曲折はありましたが、中間支援団体のNPO法人として何とか独り立ちできるところまで漕ぎ着けました。これからは「シニア世代の社会参画の在り方」を効率的に模索することを使命に、社会変革にチャレンジするNPOとして活動の場を広げてまいりたいと考えています。

6月30日の例会で新年度の活動方針などについてお話させていただきました。本年度の活動方針は ①東京都(事務局はNPO 法人サービスグラント)の「地域包括ケアのインフラ作り」に協力し、来年2月18日、東京都の総括イベントに合わせ、日経ホールに於いて開催予定のボード・マッチの為の事前研修セミナー(プラチナ・ギルドアカデミー)を実施すること
②法人としての第二期の決算を終了したところで、認定NPO法人としての申請要件を満たしますので、9月の総会終了後に、最短期間で認定NPO法人の申請をする旨を説明いたしました。認定NPO法人として認可の暁には、寄付金の資金使途は、アワード事業や、「シニア世代の社会参画」を推進するアドボカシー活動の資金として活用する予定です。

皆さんご高承の通り、厚労省は超高齢化社会の到来を迎えて、2006年には「地域包括ケア」の概念を提示し、2014年7月には介護保険法の一部改正を含む、地域医療・介護総合確保推進法を成立させました。介護保険制度等の持続可能性の観点等から、団塊世代が後期高齢者(75歳)になる2025年までに、地方自治体が独自に医療、介護等に関して「地域包括ケア」の仕組を導入する法的枠組みが導入されたことになります。福祉関係財政負担の急増や、多様な住民のニーズを充足するためには、政府の支援の下、保険者たる自治体レベルで問題解決に当たるのは妥当な選択肢です。しかしながら、現実問題として各自治体でどのように包括ケアの仕組を構築するかは未だ暗中模索の段階です。

さて、日本最大の自治体である東京都(福祉保健局)は、27年度の政策として「地域包括ケアのインフラづくり」のために、NPO法人サービスグラント(以下SG)を事務局に選定、プロボノの手法をインフラ整備に活用することを決め、「東京ホームタウン・プロジェクト」をスタートさせています。SGは来年2月18日に開催予定の総括イベントにおいて本邦初「ボード・マッチ」を試行することを決め、シニアのプロボノ活動を目指しています。シニア世代の社会参画を推進する、NPO法人プラチナ・ギルドの会(以下PG)は、社会経験豊富なシニア世代が、NPOの顧問、理事、事務局に入り、ボランタリー・セクターの経営サポートをすることは社会的意義が非常に高いと考えています。そこでこの度、SGより事前研修セミナー事業(プラチナ・ギルドアカデミー)の運営を受託しました。ボード・マッチにつきましては前回の「理事長の思い」で米国SFの成功例について掲載しておりますのでご覧ください。
尚、東京ホームタウン・プロジェクトのWEBサイトはhttp://hometown.metro.tokyo.jp/ をご覧ください。

「地域包括ケア」のインフラを構築することは簡単ではありませんが、医療・介護・予防等の専門的サービスとその前提として「住まい」と生活支援・福祉サービス」が相互に関連し、在宅生活を支援する仕組みが必要です。多様な住民サービスを提供するためには、自助、共助(各種保険制度)、公助(一般財源による高齢者福祉事業)の他に、ボランティア、NPO、社会福祉法人等による重層的な生活支援サービスの提供体制の構築も必要になります。また、自助の中には民間企業による市場サービスの提供も含まれます。地域包括ケアのインフラ整備のためには、各自治体に於いて地域包括支援センターや、地域ケア会議が機能することが重要です。しかしながら、組織率が低下しつつある町内会や自治会、財政基盤の弱いボランティアやNPOセクターに過度に期待することは現実的ではありません。市民セクターにこれらのサービスの提供者として地域包括ケアの担い手として期待するためには、公的資金バックアップを含め、企業経営のノウハウや経験を生かした経営面で強力な支援が効果を発揮するのではないかと考えます。

その意味で、今回のボード・マッチの試行が成功すれば、民間企業の手法を活用した永続的な“事業“として、ボランティア・セクターが地域包括ケアの一部を担う可能性を秘めています。この点、英国の社会的企業の仕組や、政府によるビッグ・ソサエティー・ファンド、ソーシャル・インパクト・ボンド等の試みは我が国でも早急に検討を要する課題ではないでしょうか。
いずれにしても、PGとしては総括イベントの開催に向けて、ボード・マッチを成功させるためのシニアの研修セミナーと、第三回のプラチナギルド アワードの成功に邁進したいと考えています。超高齢化社会を乗り切るためには、2025年までに我が国の自治体が総力を挙げ、ベスト・プラクティスの伝搬により社会変革を実現することが重要です。我が国の「地域包括ケア」の仕組が成功することは、先進ヨーロッパ諸国の高齢化のスピードをはるかに超え、超高齢化社会を迎えるアジア諸国の良きお手本となることでしょう。

(7月28日(火)の例会では「地域包括ケア」について三名の専門家の方をお招きし、三時間に亘る勉強会を開催する予定です。ご関心のある方は絶好の機会でもありますので是非ご参加ください。詳細はHPの次回例会のご案内を参照してください。入場無料。但し参加には事前登録が必要です。)

NPOの経営支援をする、ボード・マッチ

プラチナ・ギルドの会が自主団体として産声を上げたのは2012年6月、法人として設立されたのは2013年10月のことです。プラチナ・ギルドの会を創立する前に、私は現役を引退後少しでもこれまでお世話になった社会に恩返ししたいと考え、新しいボランティアの形、プロボノの手法に興味を持ち、NPO法人サービスグラントのお手伝いを始めました。日本におけるプロボノ活動の定着、進展を見るにつけても、現役世代のボランティア意識の高さに深く感心すると同時に、これからは元気で活動的なシニア(アクティブ・シニア)が一人でも多く社会参画・社会貢献することが大切であるとの思いに至り、プラチナ・ギルドの会の構想を持ち始めたわけです。

NPOサービスグラントは米国のプロボノ仲介を専業とするNPO組織〈Taproot社〉のビジネス・モデルを日本に導入、そのモデルを更に進化させ、我が国のプロボノ仲介NPOのリーダーとして活躍しています。ボランティアの形態はいろいろありますが、社会で活躍中のビジネス・パーソンが自分の持てるスキルを活用し社会貢献する仕組み(プロボノ活動)は、効率的なボランティアであるのみならず、プロボノ活動に参加する個人にとっても他社の人材とも深く協働し、地域社会について学ぶ機会にもなります。

私は、米国のNPOの実態をより深く理解したいと考え、NPOサービスグラントの嵯峨代表の案内で、2011年1月11日から3泊4日の日程でサンフランシスコを訪ね、Taproot本社、サンフランシスコ・ボランティアセンター等を見学すると同時に、年一度開催されるボード・マッチの実態をつぶさに学ぶ機会を得ました。そもそも日米でのNPO活動を数字で見ると、米国においてはNPO活動がGDPに占める割合は、従業員数、資金循環を見ても10%見当であるのに比較し、我が国では1%以下です。

サンフランシスコ市の人口は百万人、一方、東京都は12百万人です。サンフランシスコのNPOの数は8,000社、東京は7,000社です。サンフランシスコ・ボランティアセンターが開催した2011年のボード・マッチにブースをもって参加したNPOの数は150社。ボードに参加したいと集まった市民の数は1,000人を超えました。2009年のマッチング実績によると参加したNPOの内73%が人材獲得に成功したとのことです。この驚くべき数字は、NPOが成熟している米国に於いても、資金調達、人事マネージメント、PR等の専門分野では人材不足があることを如実に示しています。勿論成功の裏には、仲介の労を取るボランティアセンターの裏方としての努力があります。ボード・マッチを実行するにあたっては事前に人材を求めるNPO側,ボードに参加したいと考えている市民側に事前研修プログラムを用意し、双方を指導しながらマッチング実績を年々増加させているのです。

さて、私は現役引退直後(2009年5月21日)から横浜の自宅にいる時には自分自身の記録として毎日日誌(匿名ブログ)を書き続け、既に6年が過ぎました。海外や国内を旅行中にはフェースブックを利用してブログを補完しています。ご参考のために上記SFのボード・マッチの見学記録についてのブログは次のアドレスでご覧いただけます。
http://blogs.yahoo.co.jp/toshi181127/archive/2011/1/17?m=lc
匿名ブログ自体は個人的な趣味や、生活を書いたものですから、お読みいただく価値はありませんが、タイトルの中で「DO IT PRO BONO」、「少し道草」のコラムは、夫々私自身の社会貢献活動に絡む話題、並びに自分自身の考え方を折に触れ取りまとめたものです。稚拙な文章ですが、お時間の在る方はご覧になって下さい。

私は現役時代の英国駐在18年の経験と英国と日本の社会の相似性から、英国のチャリティーやボランティア活動、そして近年盛んになってきたビジネスの手法を活用した“社会的企業“の在り方、キャメロン政権のイニシャティブによる、市民活動に専門的に資金供給する目的で設立されたビッグ・キャピタル、社会的インパクト・ボンド等について興味をもって勉強しています。日本では残念ながらこれまであまり紹介されることがありませんが、超高齢化社会を迎えた我が国では、「大きな市民社会」の構築が大切な社会課題であると考えています。いずれ機会があればこの辺りについても、私の「思い」について触れたいと考えています。

今回はシニアのプロボノ活動(企業社会で培った経験やスキルを利用した社会貢献)の在り方でもある、米国におけるボード・マッチについてSFで学んだことについて触れさせていただきました。日本のNPO市場の実態は欧米比まだまだ脆弱ですが、悲惨な東日本大震災等の経験等から徐々に我が国においても市民社会のあり方が変化しつつあります。このような望ましい方向を加速化させ、「大きな市民社会」を実現するためには国や自治体のインフラ整備はもとより、市民の意識改革が必要です。しかしながら、我が国ではボランティア活動の実態は女性が多く、特に公務員や大企業の幹部・役員は持てる経営能力を社会に還元することが著しく少ないように思います。プラチナ・ギルドの会ではこのような社会的な損失を少しでも減らし、一人でも多くのシニア世代がこれまでの社会経験を生かし、NPOの理事や顧問に就任し、経営を支援するボード・マッチの仕組みが構築出来ないか検討してみたいと考えています。