植福の生き方

5月の連休に軽井沢図書館で数冊の本を借り、その一つである「60歳以降」-植福の行き方 -米長邦雄著2007/5 海竜社発行 を読みました。米長さんは皆さんご存知の通り43歳で将棋界のタイトルの過半数である4冠を制し「世界一将棋の強い男」と称されました。 また93年50歳前に 悲願の名人位を獲得、史上最年長名人が誕生、現在は永世棋聖、日本将棋連盟会長、東京都教育委員としてご活躍中です。

私は囲碁に明け暮れ将棋は指しませんが、将棋界にこのような立派な人がいらっしゃることを知り正直驚きました。しかも1943年生まれで同年齢です。この本のタイトル「60歳以降」は、米長さんの人生観で、60歳までは人生の修行期間、70歳の恋を人生の最終目標にしたいと言うことだそうです。60歳でプロを止め、新しいチャレンジを始められた米長さんの積極的な生き方はいつまでも若々しく、人の心に響く力を持ちます。日本将棋連盟会長として古いしきたりやルールを変え、将棋界刷新に挑戦、また全く新しい分野のチャレンジとして東京都教育委員としていじめの問題やゆとり教育の問題に取り組んでおられます。

定年退職後の多くのビジネスマンが自分の居場所を見失い、家庭では奥様方に疎んじられ、ひいては熟年離婚が 急増している現状に警鐘を鳴らされています。長寿社会において60歳や65歳で「余生を楽しく過ごす」と言うのはまだまだ早過ぎます。勝負師の世界から大変身し、人間らしい心の豊かさで社会のために活躍し、インターネットにも挑戦される米長さんの姿はこれからのシニア世代の鏡です。サブタイトルの「植福の生き方」とは世の中に福を植えてまわることだそうです

昨年は米長さんも私も70歳。出来ることならお目にかかって米長さんの人生の目標であった、70歳の恋の成就ができたかお尋ねして見たいものです。因みにこの「60才以降」は米長さんが63歳の時お書きになったものです。
(米長邦雄さんは2012/12、前立腺癌のため、69歳でお亡くなりになられました。ご冥福をお祈りいたします。)