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「遺贈寄附ウイーク2021」に協賛パートナーとして参加します

認定NPO法人プラチナ・ギルドの会はこの度、一般社団法人全国レガシーギフト協会が主催する日本で第二回目の「遺贈寄付ウイーク2021」のイベントに協賛・参加することと致しました。私たちはこれまで「寄付文化の醸成」が我が国における健全なNPO活動等、ソーシャルセクターの育成のために大切な社会課題であることを認識し、折に触れ提言して参りました。わが国における「遺贈寄付」は将に黎明期にあり、時間をかけて広く国民に啓蒙活動を広げてゆく必要があると考えたからです。

英国の関連団体はいち早く「遺贈寄付」(レガシーギフト)に着目し、毎年「レガシーギフト・ウイーク」イベントを開催、市民社会へその重要性を呼びかけてきました。すでにこのイベントは世界中で30ケ国以上の国が同時開催するまでに成長しています。日本では前述のように「全国レガシーギフト協会」主催の下、大手の受贈団体や弁護士などの士業が中心となり、「遺贈寄付ウイーク2020」が合同イベントとして昨年実施され、メディアなどにも取り上げられました。本年は9月13日からの一週間の間に集中的にフェイスブックなどのSNSを通じ情報発信される予定です。私たちも9月13日のデイライブに14:40~15:00枠で出演予定です。

私たちは今年6月で創立10周年、来年7月からは法人設立後10周年の節目を迎えるまだ歴史の新しいNPO法人です。「シニアが動く。日本が変わる。」を旗印に、ビジネスパーソンが中心となり活動を始めた中間支援型組織です。「社会で培った経験や知識」を社会に還元し恩返しする活動は、次世代の活動を支援すると同時に、私たちに「居場所と活躍の場」を提供しています。

NPOの主要な活動は社会で活躍するシニアを顕彰する「プラチナ・ギルド アワード」及び、「働きながら社会貢献する生き方」や「次の自分の生き方を考えるソーシャルキャリアの創り方」を学ぶ、「プラチナ・ギルド アカデミー」などです。

私たちの願いは健康である限り「支援を受けるのではなく、支援する側に」廻り、一人でも多くのビジネスパーソンが社会貢献活動を通じ「未来に負債ではなく、資産を残すこと」です。企業や組織内で学んだ経験や知識を活かし社会へ恩返しをすることにより、よりよい社会を作ることです。そして個人としても寄付文化醸成の重要性に鑑み、「自分が信じる、あるべき社会」のために活動している団体に、人生の集大成として「遺贈寄付」という自分の思いを実現する行動を行うことです。遺贈寄付はあなたの人生最後のボランティア活動です。

「新型コロナとの共生」に想う

–「企業版ふるさと納税」の推進について–
認定NPO法人プラチナ・ギルドの会 理事長 奥山俊一

写真は「企業版ふるさと納税」の推進のための新会社River社を立ち上げた小坪拓也さん(右下)とZoom会議中(5/18) 。

私たちプラチナ・ギルドの会では、3月以降の例会は「三密」を避ける意味で毎月の例会開催を中止し、5月26日には、ビデオ会議システムでバーチャル例会を開催いたします。この間はリアルの諸会合を避け、諸事業の打ち合わせは全てビデオ会議で行ってきました。政府は明日にも専門委員の指導を受け、首都圏でも緊急事態宣言を段階的に解除し、「新しい生活様式」に基づき、経済の復興に向かって始動します。ワクチンが開発されるまでの1-2年間は「ウイルスと共存」を余儀なくされますが、私達はポスト・コロナの新しい社会においてもシニア世代の社会的責任を自覚し、社会貢献に努力して参りたいと考えています。

この間、日常の手洗い、うがい、マスクの着用等、日本の伝統的な文化・生活様式がウイルスにレジリアントであったことを知ると同時に、わが国は日常生活におけるITの活用、在宅勤務、学校における通信教育等の面では、先進国対比大きく遅れを取っていることにも気づかされました。また、台湾、韓国、シンガポール等の新型コロナに対する対応には学ぶべきことが多いように思います。特に自治体におけるデジタル対応の遅れには正直驚かされます。住民基本台帳の電子化の失敗に始まり、マイカードの導入も未だ進んでいません。住民宛還付金を郵便で申請させ、マイカードの利用を避けてほしいとの自治体の対応にも驚かされます。保健所からのPCR検査の市・町・村役場への報告が未だファックスだというのも時代錯誤です。

処で、4月1日から「企業版ふるさと納税」の制度が延長され、内閣府の認可を得た自治体の「地域創生計画」への企業寄付については今般大幅に税制優遇されることになりました。新制度に基づく、令和二年の第一回内閣府宛申請は先週末期限で、認可案件は7月中旬ごろに発表の予定と承知しています。内閣府は令和元年の申請分の認可を本年3月31日付けで公表しています。その内容は新規分495件、更新認可92件、合計587件となっています。内容を見ると多くの案件が総花的で、企業が何故これ等の案件に寄付する理由があるのか私には理解できません。

私は「企業版ふるさと納税」の仕組み自体は素晴らしいものであると考えています。リーダーシップを発揮して市・町・村長が真剣で、熱意ある、具体的な地域特性を生かした地域創生計画に対し、地域社会の構成要素でもある企業の経営者がSDGsの観点からも支援を惜しむべきではないと考えています。新型コロナ蔓延ですべての住民や企業が大きな痛手を受けている時だからこそ、地域社会を前向きに変えようとする計画を支援することは企業の株主の納得感が得られると考えます。逆に言えば、認可案件が総花的で具体性に欠けるものであれば企業経営者は寄付に対する説明責任を問われることになります。即ち、これまで政府が進めてきた地方創生計画(まち・ひと・しごと創生総合戦略)の失敗を繰り返すことになります。

我が国の出生率は1973年の209万人をピークに減少し、2019年には団塊ジュニアの半分にも満たない86,4万人となっています。また、最近時点では急速な労働力人口の減少を女性・高齢者・外国人の労動力で賄ってきました。ところがこの追加的な労働力も天井感があり、これからは本格的な人手不足時代に突入します。すべての企業でデジタル・トランスフォーメーション(DX)が叫ばれる由縁です。ITやロボット、ビッグデータを活用したAI化が一挙に進展する好機でもあります。我が国の一次産業(農・林・水産業)はテクノロジーの導入に遅れ、世界的にも競争力を失っています。その意味では日本の田舎のあり方が大きく変わるチャンスでもあります。日本の大手企業は優秀な人材を囲い込んでいますが、今後の働き方改革で、スキルを有する人たちの副業解禁が進めばクラウド・ワークにより地方企業の頭脳不足を補うことが出来るでしょう。また、社会起業家や、農・林・水産業における起業家を育成することにより付加価値の高い仕事を増進することが可能です。

より具体的には、これまでにお付き合いのある地域創生に努力する各地のNPO法人や日本総研をはじめとする総研や地方の大学、研究機関とのコラボを推進します。大企業の新入社員教育を北杜市の耕作放棄地開墾ビジネスで実現するNPO法人えがおつなげて、また同NPOの農村起業家育成塾や、日本で本格的に社会課題をビジネスの手法で解決する社会起業家集団であるボーダレス・ジャパンや、同社が運営する社会起業家育成アカデミー等と協力して、真に地方創生に貢献するプロジェクトを積極的に支援してまいります。ポスト・コロナの時代に、日本の未来に明るい光明を生み出すために、私たちは社会的インパクトを生み出す自治体と企業経営者の皆様のコラボを是非実現したいと考えています。

 

「企業版ふるさと納税」とSDGs(国連持続的発展計画(2030)

「企業版ふるさと納税」とSDGs(国連持続的発展計画2030)

プラチナ・ギルドの会ではシニア世代がこれまで社会で培ったスキルや経験を活用し、少しでも社会に恩返しする社会貢献活動を提唱し、会員はそれぞれの得意分野で活動しています。同時に、現在素晴らしい社会貢献活動をされておられるシニアの方々を毎年公募により5-6名選考し、二月には同世代や、次世代のロール・モデルとして顕彰してまいりました。また、毎月開催されてきた例会の中でSDGs(国連持続的発展計画2030)を学び、我々としても「自分事として行動する」ことを検討してきました。

今般の「企業版ふるさと納税」にかかる税制改革を契機に「企業×自治体」の事業モデルにより「地方再生」プロジェクトに弾みを掛けたいと考え、現役時代に培った、スキル・知恵・経験を有する会員有志によるグループが組成されました。3月24日には関係者(プラチナ・ギルドの会の有志と、企業版ふるさと納税のプラットフォームを構築中のカルティブ社、及びJTB)が集まり、具体的な推進手法について検討するためキック・オフ・ミーティングを開催しました。

私たちの思いの深さは1980年代の英国に遡ります。労働党政権下で財政破綻を生じた英国経済を再生するため、サッチャー政権は強力な大衆窮乏化策を推進する中、1984年にはロンドン市内で度重なる暴動が多発し、CBI(英国経団連)傘下の企業は、ビジネス・イン・ザ・コミュニティー(企業は学校や病院と同様、社会の重要な構成員)の認識を深め、現在まで脈々とその考え方や活動が続いています。EU各国は歴史的にも国民や企業の環境問題等に対する意識は高く、ESG投資については圧倒的に欧州が先行しています。

ところで、本年初に中国(武漢市)で発生した新型コロナ・ウイルスは中国はもとより、今では感染拡大が欧州、米国、中近東、東南アジア、アフリカと世界中に飛び火しています。日本でも首都圏はこのところ病院崩壊を招くと言われる、オーバーシュートのリスクが高まっています。まさに世界中で市民はこれまでに経験したことのない不安と恐れを抱え、これからの社会や企業の持続可能性が問われています。勿論、各国政府、研究機関、医薬会社は全力で、新型コロナ・ウイルスの検査キッドや、特効薬(抗生薬)の開発に躍起になっています。

我が国はこれまで欧米諸国に比しSDGsに対する国民の意識レベルが弱く、消費や投資行動で企業を動かすまでに至っていません。パリ協定(CO2削減目標)やEDG投資、SDGsの取り組み等の企業の社会的責任(CSR)の意識は先進国比し遅れていると言わざるを得ません。ところが国民の意識改革や昨今の世界的な新型コロナ・ウイルスの蔓延危機により、持続可能な社会や企業へと行動変革が求められています。例えば、SDGsに対する若者・中堅社員の意識は高く、SDGsの取り組みに感度が鈍い企業は有能な社員を失うことになるでしょう。

今般「企業版ふるさと納税」の新税制改革が施行され、内閣府が対象事業として承認すれば、その自治体事業に対する企業寄付は大幅に税制優遇されることになります(現在の見込みでは新税制は5年間の制度延長に合わせ、大幅な税優遇が4月1日に遡って認められます)。自治体がそれぞれの地域再生計画を立案・推進し、社会との関係を深めたいと考える企業から寄付を集めることが出来れば日本企業の地域社会との関係に大きな変化をもたらす起爆材になるかもしれません。私たちは各地の地方自治体が本格的に再生するためには前回の「私たちからの提言」藤波匠・日本総合研究所上席主任研究員の提言にあるように、自治体自身が官・民・学の連携により、高い労働生産性の事業を創造し、雇用の機会を創造することが必要であると考えます。

そのためには

  • 各地域の農・林・水産業の近代化(センサーとなるドローン、万能自動ロボットにAIを登載したスマート農業)と村や町自体のDX革命(デジタル・トランスフォーメーション)
  • 日本の美しい自然や独自の文化・風土を活かした観光産業
  • 若者の農・林・水産業の社会起業家育成事業
  • 介護や医療分野へのロボット導入による生産性向上
  • 5Gや無人運転技術を活用したスマート・シティーの実証実験
  • 健康で元気なシニアのための一次産業就業型高齢者ハウス

等など、革新的で企業寄付者の共感を得るようなプロジェクトを推進することが重要です。

私たちはこれまでの地域との繋がりや、これまでの経験や知恵を少しでも生かし、単なる都会から地方への補助金による人口移動ではなく、次世代の産業やビジネス・モデルが地方に生まれるように「自治体×企業」プロジェクトを支援したいと考えます。