特定非営利活動法人シニアSOHO世田谷 代表理事 山根 明様(80歳)
当法人は、IT端末を活用した、アクティブシニアの養成、シニアのスマホデバイド解消、高齢者の孤立化防止、認知症予防、災害時の高齢者ネットワーク化等々の分野に注力し、大きな成果を挙げています。
単に本人が講師として啓蒙活動を行うに止まらず、スマホ伝道師づくりのためのシステムを構築し、スマホマスター、スマホグランドマスターの呼称を付与することによって多くの高齢者をこの活動に巻き込み、アクティブ化することに成功。土木関係のキャリアでありながら全く異業種のIT業界への人脈作りにも成功し、今のシニア生活に直接役に立つITの啓蒙という仕組みを構築した着眼と実行力は大いに評価に値する。
NPO法人国際地雷処理・地域復興支援の会 理事長兼現地代表 高山 良二様(68歳)
自衛官時代のカンボジアPKO参加が契機となり、退官後に感じた「やり残し感」に背中を押されてカンボジアで地雷・不発弾処理活動を行うNPO・JMASに参加したが、活動への様々な制約等に歯がゆさを覚え、2010年に独自に当NPOを設立。現地の人々を啓蒙・教育しながら地雷・不発弾処理を行う一方、処理後の現地住民の生活の安定・向上を目指して学校建設(9校)や企業誘致等、地域の復興そのものにも精力的に取り組んでいる。あくまでも現地の人々の目線で現地の人々の要望に副う形の活動に徹し、発展途上国の片田舎で日々生じる様々な出来事や不具合等に迅速かつ丁寧に対処して行くその取組姿勢と、謹厳実直・清廉潔白な人間性に現地の人々の信頼は極めて厚い。
一般社団法人中央ライフ・サポートセンター 代表理事 遠藤
昌男様(68歳)
群馬県庁の交通政策課長時代にイベントを通じて賞味期限内の食品が廃棄されていることを知り、この食品ロスを福祉に役立てられないかとの発想から、退職後に本活動に着手。食品関連企業等から廃棄される食品ロスを寄付の形で受け入れ、これを福祉施設等に紹介して活用してもらうスキームで、食品衛生・福祉行政・生活保護行政・老人医療等々の幅広い分野の知見を最大限に活用してスキームを構築し、大きな成果を挙げるに至っている。統計上年間330万トンにも上る食品ロスという極めて憂慮すべき事態を、「モッタイナイ」精神で福祉と結びつける形で解決したその着想は秀逸であり、今後も、生活困窮者の分野や震災時の食料支援等新規分野の開拓・応用も期待できる
特定非営利活動法人シニア大楽 理事長 藤井
敬三様(75歳)
広告代理店に40年間勤めた経験とスキルと人脈をフル活用し、①500名のシニア講師を市民講座や企業研修に派遣、②シニアユーモア川柳の募集とシニア川柳教室の開催、③シニア発明発見教室開催、④ユーモアスピーチの会開催、⑤シニア社会人落語会開催等々極めて多彩・多面的な分野に展開し、活発に活動している。企業や自治体ではやらないニッチ分野でいて、かつ「話題性」と「ユーモア」の味付けを加えるようにしているとのことだが、このお蔭で独立採算を旨とする各プロジェクトの殆どが黒字化している。今後の活動の永続性と展開可能性が大いに期待できる。
特定非営利活動法人健やかネットワーク 企画室長
石黒 政範様(75歳)
当法人は通所介護事業や介護予防事業・啓発事業を行い、石黒氏は板橋区東新町に地域の拠点としての住民のたまり場「たまりば・とうしん」の開所に尽力。ゴミ屋敷同然の家屋を借り上げ、企画・デザインから設計・施工、片付け、改修等まで高校生の長男とともにやり遂げ、完成させた。また、デザイナーや教職のキャリアで培った「ものづくり」の奥深さを「アートセラピー」という手法を用いて、多世代の人々が自分の能力・感性に応じてチャレンジし、完成させた時の達成感・満足感を楽しんでもらう活動を種々展開、高齢者や子供達に希望と感動を与えている。「認知症カフェ」「子ども食堂」「子育て世代の母親のための授乳コーナー」など、正に地域包括ケアシステムの好事例と言える。
特別賞
【特別賞】NPO法人市民後見人の会 元理事長 和久井 良一 様
企業人現役時代に堀田力氏の講演に甚く感動し、1994年に大手企業を退職後わずか1週間後にさわやか福祉財団にボランティア職員として参加。以降、それまでに培って来た営業経験を存分に活かし、渉外担当理事として20年以上に亘って活躍して来た。2000年「成年後見制度を市民で担おう」という呼び掛けの先頭に立ち、関連団体と協働で逸早く「市民後見人養成講座」を全国展開、全国を回ってその普及に努めて来た。2008年、関係省庁や区との種々困難な調整を経て、法務省所管の「成年後見人制度」とは異なる地元住民に寄り添うNPO法人「市民後見人の会」(厚労省所管)を品川区に設立、理事長として様々な問題の解決のために関係省庁等に働きかけつつ全国に市民後見の普及に尽力している。