▶第6回プラチナ・ギルド アワード受賞者のご紹介(2018年度)


国立成育医療研究センター もみじの家ハウスマネージャー 内多  勝康 

2016年、世田谷の国立成育医療研究センター敷地内に医療的ケアを必要とする子ども(全国に約2万人)とその家族のための短期入所施設である「もみじの家」が設立されたのを機に「社会的な仕事に携わる最後のチャンス」と、NHKの看板アナウンサーの職を辞して福祉の世界に飛び込んだ。着任早々から統括責任者として事業計画策定、行政対応、広報等獅子奮迅の活躍、地方局勤務時代に取得した社会福祉士の資格も大いに役立てている。今後は持ち前の発信力を活かし、こうした社会で支えるべき課題を広く伝えつつ施設の拡大を目指している。

 


認定NPO法人 エッジ  会 長  藤堂 栄子 

約20年前、長男が留学先の英国でディスレクシア(学習障害の中核症状で、知的には問題がないのに読み書きの能力に著しく困難を伴う症状)との通知を受けたのを契機に、子どもたちの発達障害、学習障害の問題に取組み、200110月、ディスレクシアの啓発・支援・ネットワークづくりを目的としたNPOを立ち上げた。それまでの国際機関での広報の仕事や通訳・翻訳の仕事を通じた経験・スキル・人脈等をフルに活用し、ディスレクシアに関する情報発信、サポート、アジア太平洋地域へのネットワークの拡大、行政への働き掛けなど幅広くエネルギッシュに取り組み、成果をあげている。

 


NPO法人小さな村総合研究所 代表理事 小村 幸司 

人口570人の関東一小さな村・山梨県丹波山村で総務省が制度化した「地域おこし協力隊」に志願し、2014年から3年間、同村の地域活性化に取組み、地域のブランド化、地場産品の商品化、移住促進、住民支援等に大きな成果を挙げた。協力隊の任期満了後は自ら同村に移住、NPO法人を立ち上げて活動を継続している。2016年には全国の小さな村6村に声を掛け“小さな村g7サミット”の開催を企画・実行し、全国各地の過疎の村が一同に会して絆を深め、情報交換するネットワークを構築した。更に一昨年末には「たばやま村民タクシー」の運行を開始するなど、本人の存在感は一段と増している.。

 

 


飯舘電力株式会社 役 員 千葉 訓道 

 

現役時代に培ったシステム、営業、マーケティングの知識・スキルを活かし、東日本大震災の時に福島市で被災したのを契機に地域貢献へと活動をシフト。まず、福島第1原発事故の風評被害で宿泊者数が激減した土湯温泉町で地域活性を目指した再エネ発電事業(一昨年新エネ大賞受賞)に注力し、成功に導いた。次いで、原発事故で全村民避難を強いられた飯舘村の土地を守り、村の未来を創るために2014年「村民の村民による村民のための発電会社」を標榜し、飯館電力株式会社を村民有志と設立。営農型太陽光発電所の具現化等、村民の自立と復興再生を目指して地域循環型経済の構築に尽力中で、当事業の中核を担う、余人をもって代えがたい存在となっている。

 


みんなの保健室 陽だまり 代 表 服部 満生子

埼玉県下の大手医療機関で永年看護師を務め、その後、看護大学で医療政策を学んだことがきっかけで地域包括ケアシステムに自ら参画することを決意、2015年に仲間7名とこの組織を立ち上げた。

 草加市を中心に、固定拠点を持たずに喫茶店や空き家等を活用した「出前型の保健室」を開催。〝皆が元気に暮らせることをモットーに、病気の人や障害者はもとより幼児から高齢者まで誰もが幅広く参加できる地域住民のための健康相談や居場所作り活動を展開。少子高齢化問題への時宜を得た取り組みと現役時代の専門性を活かした〝お互い様のコミュニティづくり”活動は、地域包括ケアに関するひとつの模範となる。